農業が文明を衰退させるなんてことがなぜ起こるのだろう?その第一の原因は「穀物と牧畜による森林破壊」である。確かに穀物というのは魅力的な作物なのである。籾のままなら何年も何十年も保存が利くし、醸せば酒や酢もできる。手間や時間はかかるが、比較的大量に作れて味もそこそこ良い。特に東・東南アジアで大規模に栽培される「稲」は、近代以前にすでに播種量の三十倍もの収穫が望める非常に魅力的な作物であった。播種量の...
序、農業と環境は相容れない記事一覧
雨が降らないヨーロッパや他の国では牧畜や酪農が農業の中心になった。人間の食えない草や牧草(クローバーやアルファルファなど)を喰って大きくなる牛や羊を「ライブ・ストック」(生きている保存食)として飼い、そしてその間隙を縫うようにして小麦やライ麦、大麦、エン麦などと言った穀物を作るようになった。三圃式(さんぼしき)と言うやり方で土地を毎年別の用途に用い、地力や保水力を維持しながら農業を行うという方法で...
増え続ける人口・減り続ける農地。農業や環境の何が大問題なのか?農業・環境問題の深刻さに比べれば、狂牛病問題など比較にもならない。もちろん狂牛病(BSD)は人にも移る病原体だから大変は大変だが、イギリスで始まって全世界に広がった肉骨粉の利用を中止すればおそらく下火になる。もちろん他の原因で発生している可能性だってあるが、ある確率で自然発生するモノであれば仕方がない。そしてこの問題の解決のために必要な...
けれど難しい難しいと言っている間にも、世界の人口は増え続けているのである。あと二十年だか三十年だかすれば地球の人口は八十億。しかし残念ながら現在の食糧供給力は、全地球分を足し合わせてもおよそ四十五億人分。何とか努力したとしても、せいぜい五十五億人分くらいしか用意できないらしい。つまりあと数十年のうちに世界の三人か四人に一人は、飢餓と貧困にあえぐことが確定してしまっているのである。ところがそうである...





